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移住を考え始めた背景
私は現在、東京都で20年以上暮らしています。仕事も家庭もようやく落ち着き、これからの人生をどう過ごすかを考える機会が増えてきました。そんな中で自然と頭に浮かんだのが、若い頃に親しんだ周防大島の風景でした。
妻の親族が周防大島町内に住んでおり、私自身も広島で8年ほど生活していた時期には、周防大島へよく足を運んでいました。海と山に囲まれた穏やかな時間、島の人たちの距離感、そしてどこか懐かしさを感じる暮らし。東京での忙しい日々の中でも、その記憶はずっと心のどこかに残っていました。
「いつかは島で暮らしたい」
そんな思いが、セカンドキャリアを考える年齢になった今、現実味を帯びてきました。「やらない後悔」は後々の人生で心残りに感じるだろうなと考え、“お試し移住”として沖家室島の「島暮ら荘別館」に滞在し、実際の生活を体験してみることにしました。
お試し移住での目標と不安
今回の滞在はお試し移住でありながらも、大きな目的を二つ持っていました。
- 島での住まいを見つけること
- セカンドキャリアとしての仕事の目途を立てること
しかし、移住を本格的に考えるほど、現実的な不安も浮かんできます。
「住める家は見つかるのか」「仕事はあるのか」「島の生活に再び馴染めるのか」。
特に住宅については、周防大島が人気の移住先になっていることもあり、物件が少ないという話を事前に聞いていました。また、空き家は沢山あるが、表に出ていないものが多いとも聞いていました。それでも、まずは現地に身を置いてみなければ何も始まらない。そう思い、妻と二人で島へ向かいました。
島での暮らしと家探しの日々
周防大島に到着すると、懐かしい潮の香りと静かな空気が迎えてくれました。
「やっぱりこの島が好きだ」
そう思える瞬間でした。
滞在中は、家探しを中心に動きました。先に移住された方のお話を伺ったり、親族を通じて地元の方から物件を紹介していただいたり、役場の担当の方と一緒に空き家バンクの物件を10件以上見て回りました。しかし現実はなかなか厳しく、
- 手直しなしで住める状態の家はほとんどない
- 購入を決断するには情報も時間も足りない
という状況が続きました。
「住む場所が決まらないと、移住の話が前に進まない…」
そんな焦りも感じ始めていた頃、すぐに入居できる物件に巡り合うことができました。これは本当に幸運でした。
島の人とのつながりが背中を押してくれた
今回の滞在で改めて感じたのは、島の人たちの温かさです。榮さんからは鯛やワカメをいただいたり、お試し住宅の近所の方からはキャベツやホウレンソウを分けていただいたり。すべて美味しく頂きました。
また、家探しの相談をすると、皆さんが自分のことのように心配してくれ、情報を集めてくれました。先に移住された方々や役場の方々も、経験者ならではの視点でアドバイスをくださり、移住の現実と魅力の両方を率直に教えてくれました。また、関西方面から家を探しに来ていたご夫婦とも偶然お会いし、移住を考える理由や島への期待を語り合うことができました。
「周防大島は本当に注目されているんだな」
そう実感すると同時に、住宅確保の難しさも身をもって理解しました。
仕事の目途も立ち、移住が現実に近づいた
家探しと並行して進めていた仕事探しも、滞在中に大きく前進しました。具体的な働き方のイメージが固まり、島での生活を支える基盤が整いつつあります。住まいと仕事の両方に光が見えたことで、
「数か月以内には島での生活を始められるかもしれない」
そんな実感が湧いてきました。
お試し移住を終えて感じたこと
今回の滞在は、単なる“体験”ではなく、私たち夫婦にとって移住への大きな一歩になりました。抱いていたイメージを具体的な行動として実践し移住への見通しを立てる事ができたのは大きな収穫だったと思います。
- 島の暮らしは不便な面もあるが、それ以上に心が落ち着く
- 人とのつながりが暮らしを支えてくれる
- 移住は勢いだけではなく、現実的な準備が必要
- それでも「ここで暮らしたい」と思える魅力がある
そして何より、島の人たちの温かさが、私たちの背中を押してくれました。
これからのこと
今後は、就業先の最終調整と、見つかった住まいの準備を進めながら、島での生活を本格的にスタートさせる予定です。移住先としての周防大島の人気は高まっており、住宅確保の難しさは今後も課題になると感じています。自分たちの生活が落ち着いたら、
「移住希望者のサポートや、住宅情報の共有など、島に貢献できる形で関わっていきたい」
そんな思いも芽生えています。
周防大島での暮らしは、私たち夫婦にとって新しい人生のスタートです。
これから始まる島での日々を、楽しみながら積み重ねていきたいと思います。