イオンモール、ゆめタウン、スマートフォン、ニンテンドースイッチ。
これらの共通点は何でしょうか?
「空き家の利活用」に関するワークショップでふと筆者が考えてみたことです。
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世代を超えて多くの人が集まる場所、1人1人趣味趣向が違うのにいろんな人に使われるモノ
それが、地域活性化のヒントになると思うのです。
世代を超えて多くの方に利用してもらえるような場所をつくるにはどうすればいいか、考え方の答えは身近なところに転がっていました。
なぜイオンモールには人が集まり、スマホは多くの人に使われるのか?
イオンモール、ゆめタウン、スマートフォン、ニンテンドースイッチ。
「多くの人に使われる」「多くの人が集まる」ものの代名詞のような4つですが、いずれも「そこに行けば(それを使えば)複数の課題を解決できる」という特徴があります。
イオンに行けば食料品だけでなく靴も買える、ゲームセンターにも行ける….
スマホの中には家計簿も入れられれば電卓やカメラも使える…
モノが溢れる世の中において、1つの場所で1つのことしかできないところに人は集まらなくなっています。
地域を活性化しようと思った時に必要となるものは「いろんな世代の人が勝手に集まる場所」だ
さて翻って地域を活性化しようと思った時に「カフェがほしい」「学校がほしい」「映画館がほしい」など、特定の機能のみを思い浮かべた”施設”を考えがちではないでしょうか。
「空き家を利活用するためにカフェにしよう」よくある話だと思います。
…が、多くの人に喜ばれ、多くの人が集まるような場所をつくるには「複数の課題(やニーズ)を同時に解決できるもの」が必要とされます。つまり、イオンモールやゆめタウンのようなイメージの場所です。
もちろん「イオンモールやゆめタウンのような商業施設を誘致しよう」という話ではありません。あくまで「考え方」の話です。
その地域にある「拠点」に、いろんな世代にとって勝手に使いたくなるものを置くことで勝手に人が集まる場所を
たとえば、先ほどの「空き家をカフェにしよう」についで多く上がる声の中に、
「子どもたちのため」というキーワードがあります。地域活性化においてよく使われる言葉ではありますが、本当に「子どもだけ」が使うものだけを用意したり作ってしまった場合、その子たちが大きくなったときに使われなくなる可能性はないでしょうか?
それよりも
- 子どもに使われるもの
- 20代に使われるもの
- 子育て世代に使われるもの
- 高齢者世代に使われるもの
どの世代のことも意識しつつ、人々が集まる場作りができるかがポイントになると思います。
お金を使わずに人が勝手に集まる場所をつくることはできないか?
そうしたときに、たとえば以下のようなものを置くだけでも「地域における”お金をかけない”イオンモール」はできないでしょうか?
- 子どもに使われるもの = おもちゃ、ゲーム機、遊具など
- 20代に使われるもの = Wi-Fi、パソコン
- 子育て世代に使われるもの = 炊事場
- 高齢者世代に使われるもの = 囲碁、将棋、卓球台
- 全世代が使うもの = 大きなモニター画面
誰かの家で使われなくなったものや、中古のものを用意すればお金はほとんどかかりません。
まとめ
いいアイデアは「1つのアイデアで複数の課題を解決できる」ものであることを学びました。
たとえば空き家の利活用であれば、特定の人や世代にとって役に立つものではなく、どの世代にとっても「ちょっと立ち寄りたくなる」ものにできると、地域の拠点として「人がたくさん集まる」「使われる」施設になるのではないでしょうか。
そのヒントとして、多くの人が集まり、どの世代からも愛されるショッピングモールなどから学ぶべきことは大きいのではないかと思うのです。